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瀬戸内海地域振興助成成果報告アーカイブ
活動の目的
中山自然美術館の活動は、香川県小豆島中山地区において ①美術作品の制作・展示 ②環境保全 ③生物飼育 ④教育の四つの軸から展開しており、“美術を通して中山の魅力を伝える”活動を2013年6月にスタートさせた。中山自然美術館という屋根のない美術館を運営することで、この地域一帯を芸術とともにプレゼンテーションすることが目的である。
活動の経過
中山自然美術館は、小豆島中山地区の自然と生物の美しさを伝えるため、子どもたちを対象に自然と触れ合う体験学習を行なってきた。並行して中山をテーマにした美術作品を制作し、野外展示している。2013年には念願のオオムラサキの羽化成功と体験観察飼育場が建てられ、さらに活動の幅を広げている。
2015年夏には「中山自然美術展2015」と題し、多くの美術作品を中山地区に展示し、鑑賞できる環境を創り上げ、これまで行なっていた課外授業をより想像力が膨らむワークショップとして実施した。
2006年から行っている、中山ホタルの郷においての自然保護と子どもたちに自然の魅力を伝える活動と並行して、“美術を通して中山の魅力を伝える” 活動を発足させ2013年4月から本格始動している。
現在も少しずつ展開させながら、年間通して中山の自然を感じることのできる環境を制作・整備中である。
活動の成果
28年度は計5回小豆島に来島し、それぞれ活動を行った。また、島外でも2度の活動を行い、中山自然美術館をアピールできた。
(1) 2016.5/6(金)~5/8(日)
内容:GW視察、作品メンテナンス、環境整備
効果:島外の子どもたちが行き来できる環境構築の足掛かりとなった。
(2) 2016.6/26(日)
内容:島内小学生によるオオムラサキの発表会
効果:中山でのオオムラサキの飼育管理の必要性と苦労を伝える機会となった。亘監修のもと、小学生のレベルを超えた研究結果を発表できた。
(3) 2016.8/19(金)~21(日)
内容:大阪府高校生と地元子どもたちによる中山スケッチ大会
効果:スケッチ作品が生まれたことは大きい。2017年に展示予定である。子どもたちが自主企画し楽しく動き回る様子を中山の新たな風景として定着させたい。
(4) 2016.9/24(土),25(日)
内容:彼岸花の時期に毎年行っているイベント
効果:島外来場者を集めることができた。協賛会社とのつながり。
(5) 2017.1/7(土)~9(月)
内容:来年度の打ち合わせ、環境整備
効果:来年度の見通しと体制。まずは2017年5月に来島し、来年度のスタートを切ることを決定できた。
活動の課題
牛歩のごとく、ゆっくり丁寧に。いつも新しい美術館を目指していきたい。蛍にオオムラサキ。水仙に彼岸花。四季折々の中山の景色を何度も見てみたい。島内外にそんな人がこれまで以上に増えますように。訪れるたび、いつも新しい発見があるこの場所に、ぜひ足を運んでみてほしい。
中山自然美術館のシンボル「中山昆虫壁画」
夏に行われたスケッチ大会の様子
秋にはヒガンバナのイベントも企画した