助成団体一覧
2020年度 地域振興助成「アートによる地域振興助成」「瀬戸内海地域振興助成」の採択事業が決定しました。
公益財団法人 福武財団は、活力あふれる個性豊かな地域社会の実現と発展に寄与することを目指し、「地域振興助成」として2つの助成プログラムを実施しています。
この度、厳正な審査の結果、「アートによる地域振興助成」ならびに「瀬戸内海地域振興助成」の採択事業が決定いたしましたので、お知らせいたします。
-
No. 1
- 事業名
- イシノマキアートハイスクール
- 団体名
- 一般社団法人Reborn-Art Festival
- 代表者名
- 松村 豪太
2011年震災当時、小学生だった現在の高校生は、自分たちの成長期を石巻の復興とともに過ごしてきた世代。このプロジェクトでは、アートの持つ批評的視点や多様な表現を実践的に学ぶ機会を高校生の間に創出し、次年度以降の企画へつなげていくことで、次世代の人材育成も目指している。また、石巻で街づくりや芸術活動を行う団体とも連携し、アートによる街づくりを推進していく。
- 活動地域
- 宮城県石巻市
-
No. 2
- 事業名
- PARADISE AIR
- 団体名
- 一般社団法人PAIR
- 代表者名
- 森 純平
千葉県松戸駅前に位置する、アーティスト・イン・レジデンス。「一芸一宿のトランジットポイント」を目指し、世界中から訪れるアーティストに滞在場所と制作場所を提供する「ロングステイプログラム」と「ショートステイプログラム」、およびアーティストと地域をつなぎ多様な学びと交流を促す「ラーン・プログラム」の3つのプログラムを軸に、国内外のアーティストの制作活動を支援している。
- 活動地域
- 千葉県松戸市松戸駅近郊
-
No. 3
- 事業名
- モモモモンタージュ・オオヅチ
- 団体名
- 映像ワークショップ
- 代表者名
- 木村 悟之
石川県加賀市にある大土町は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されているが、1世帯の集落消滅の危機にあり、「集落の存続と活性化」が課題となっている。郷土映像資料をアーカイブし、それらの資料を活用したイベントを1年かけて継続的に開催。こうした映像のアーカイブ活動によって、大土町の景観と歴史的背景に関心を寄せる若い世代、国際的なネットワークを繋げ、既存の地域概念に捕らわれない新たなコミュニティを創出していく。
- 活動地域
- 石川県加賀市山中温泉大土町
-
No. 4
- 事業名
- 北アルプス国際芸術祭2020
- 団体名
- 北アルプス国際芸術祭実行委員会
- 代表者名
- 牛越 徹
周辺観光地の経由地点として観光客の訪れはあるものの「消滅可能性都市」に挙げられるなど人口流出の課題に直面している大町市。北アルプス国際芸術祭は、大町市の扇状地をつなぐ廻廊から山々を見遥かし、青い天空を水場から、集落から仰ぐ試み。鮮烈で爽やかなアート作品と、水、木、土と高い空が清冽な空気となって私たちを包み込む。本年は皆川明氏をビジュアル・ディレクターに迎え、北アルプスの水と人間の営みを明らかにしていく。
- 活動地域
- 長野県大町市
-
No. 5
- 事業名
- アッセンブリッジ・ナゴヤ2020
- 団体名
- アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会
- 代表者名
- 月東 靖詞
かつて産業貿易と物流で栄えていた名古屋の港まちを舞台に2016年よりスタートした、音楽と現代美術のフェスティバル。音楽とアートを架け橋として、 まちと人が出会い、つながりが生まれ、新たな文化が育まれていくことを目指している。港町の特徴を活かし、空き家・空き倉庫がアーティストの制作活動や披露の拠点となることで、コンサートホールや美術館ではなく、いつものまちが会場となり、名古屋の港まちの日常に音楽やアートが溶け込み、創造性溢れる場所を創り出していく。
- 活動地域
- 名古屋市営地下鉄名古屋港駅から築地口駅エリア一帯
-
No. 6
- 事業名
- 龍野アートプロジェクト2020「木霊echo」
- 団体名
- 龍野アートプロジェクト
- 代表者名
- 淺井 良昭
「龍野から世界へ」をキーワードとして国際的な発信をはかり、より多くの人々が集う町になることを目指して活動。山や川、動植物に恵まれた豊かな地元の地域力を活用しながら、城下町全体をつかった美術活動や、地元の方々との対話を通じたワークショップ、地域に滞在しながら作品を制作するなどの取り組みを実施している。
- 活動地域
- 兵庫県たつの市旧市街
-
No. 7
- 事業名
- 島・まるごと!美術館計画
- 団体名
- 高見島プロジェクト
- 代表者名
- 内田 晴之
高見島は現在30人に満たない集落となり、島内の空き家が倒壊してしまうという危険に瀕している。瀬戸内国際芸術祭の開催に伴う空き家の整備では追い付かない状況のため、高見島全体を一つの美術館としてみたてたプロジェクトを企画。島内の空き家を1つの展示室として整備し、芸術祭のある年だけではなく、年間を通じて高見島を楽しんでもらうことで、様々な人が集まる地域の美術館のような場所を目指していく。
- 活動地域
- 香川県多度津町高見島
-
No. 8
- 事業名
- Good Job!TRAVEL アート・クラフトをめぐる旅
- 団体名
- 一般財団法人たんぽぽの家
- 代表者名
- 播磨 靖夫
近年、障害のある人がアート活動やものづくりをすることで社会参加する機会が増えている。地域の芸術文化、工芸に取り組む人たちとのコラボレーションの事例も各地で見られるようになった。「Good Job!TRAVEL」は、障害のある人のユニークな仕事を新しい文化的資源として捉え、地域の手仕事や新しい観光エリアも織り交ぜながらめぐるツアーを実施。楽しみながら地域での仕事づくりの実践事例を共有・深化させていく機会をつくる。
- 活動地域
- 鹿児島県内/京都
-
No. 9
- 事業名
- 飛生芸術祭2020「僕らは同じ夢をみる」
- 団体名
- 飛生アートコミュニティー
- 代表者名
- 国松 希根太
木造校舎と周囲の森を展覧会場として、多用な表現をお披露目し、たくさんの方々と出会い交流する芸術祭。2018年は北海道を襲った台風と大地震の影響により開催中止となったが、2019年は倒木や作品破損という状況を乗り越え、芸術祭を開催。2020年度はさらにアートと接点の少ないエリアに拡大し、地域住民と共に新しい角度から地域資源に光を当てていく。この芸術祭を通じて、「いかに幸せに生きるか」を念頭に多くの人々が共生できる環境を目指している。
- 活動地域
- 北海道白老町(竹浦、本町、萩野、虎杖浜、社台)
-
No. 10
- 事業名
- みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020
- 団体名
- 学校法人東北芸術工科大学
- 代表者名
- 根岸 吉太郎
東北芸術工科大学が主催し山形市で2年に1回開催する、現代アートのフェスティバル。第4回となる山形ビエンナーレ2020のテーマは「山のかたち、命のかたち」。現役の医師、稲葉俊郎氏を芸術監督に迎え、心身のバランスを失いかけている現代人が、体・心・命・人生・自然などのすべてに含まれる部分と部分の相互作用によって保たれる「バランス=全体性」を取り戻すことができる「理想的な未来の養生所」の創出を目指している。
- 活動地域
- 山形県山形市(取材等:寒河江市、東根市、長井市、大江町等)
-
No. 11
- 事業名
- 房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス2020
- 団体名
- いちはらアート×ミックス実行委員会
- 代表者名
- 小出 譲治
「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス2020」は、市原市の歴史・文化・自然・人の暮らし・食・スポーツなど、地域の持つ様々な資源を現代アートと融合し、里山に活力を漲らせ、より魅力的な「いちはら」を再発見する新しい形の芸術祭。人口減少・少子高齢化による地域活力の低下という課題に対して、国内外の誘客促進などを通じて活性化を図り、地域に根差した持続可能な事業へと目指していく。
- 活動地域
- 千葉県市原市内小湊鐵道を軸とした周辺エリア
-
No. 12
- 事業名
- さどの島銀河芸術祭プロジェクト2020
- 団体名
- さどの島銀河芸術祭実行委員会
- 代表者名
- 吉田 盛之
佐渡島の自然や歴史、点在する民話や伝承を掘り起こし、島内外からの刺激とともに新しい創造空間をつくり出し、「銀河」のようなきらめきや美的価値観を創造していくことを目的として芸術祭を開催。また、プロジェクトを通して創造的で活力ある地域づくりを目指す。
- 活動地域
- 新潟県佐渡市内
-
No. 13
- 事業名
- Cliff Edge Project 躍動する山河
- 団体名
- Cliff Edge Project
- 代表者名
- 住 康平
伊豆半島の地質遺産の再発見、自然災害を後世に伝承することを目的に活動しているアートプロジェクト「クリフエッジプロジェクト」。今回の舞台は、伊豆半島の中央部中伊豆地域。縄文時代の中伊豆・皮子平の噴火から62年前の狩野川台風まで、伊豆半島を襲った災害とそれと向き合って暮らしてきた人々の思いをテーマにした展覧会を地域の人々と協働してつくり、災害史をアップデートしていく。
- 活動地域
- 静岡県伊豆市上白岩地区周辺
-
No. 14
- 事業名
- UNMANNED 無人駅の芸術祭/大井川2020
- 団体名
- 特定非営利活動法人クロスメディアしまだ
- 代表者名
- 大石 歩真
「無人」と呼ばれるエリアにおけるアートを手法とした地域再生に取り組んでいるプロジェクト。地域を掘り起こし、アーティストが作品を表現し、「無人駅の芸術祭」を開催。集落の豊かな暮らし、文化、食などを表現し、発信していく。
- 活動地域
- 静岡県島田市および川根本町
-
No. 15
- 事業名
- 釜ヶ崎芸術大学・大学院2020
- 団体名
- 特定非営利活動法人こえとことばとこころの部屋
- 代表者名
- 上田 假奈代
釜ヶ崎というまちを大学にみたて、「学び合いたい人がいれば、そこが大学」をキャッチフレーズに、2012年から続く大学。高齢化によって日雇い労働者のまち寄せ場が消え、人生の記憶と記録を表現する場として立ち上げている。2020年は、「芸術は生きる技術」という原点に戻り、釜ヶ崎地域で生きのびてきた人々から「生きのびる知恵」を学び、次世代に伝えていく活動や講座を開催予定。
- 活動地域
- 大阪市西成区萩之茶屋・太子・山王を中心に
-
No. 16
- 事業名
- 家の中の芸術〜誰かにとってだけ意味をもつ「ライフ・スペシフィック」な表現の調査と展示
- 団体名
- 社会福祉法人 創樹会 鞆の津ミュージアム
- 代表者名
- 西山 堅太郎
福山市鞆の浦地区にある築150年の蔵を再生し、2012年に開館。障害の有無や有名無名にかかわらず、作者の生にねざした独自の創作的表現や「アウトサイダー・アート」の展示を中心とした美術館活動を展開している。2020年度は、人々が暮らしの中で大切にしていたり、なぜか捨てられず家の片隅で保管していたりするような私的にのみ意味や価値があるものを調査・取材し、それらを紹介する展覧会を開催。様々な「普通」の顕在化を試みる。
- 活動地域
- 広島県福山市鞆町・尾道市など備後地区、日本各地
採択事業1.アートによる地域振興助成(事業助成)
-
No. 1
- 事業名
- 讃岐六条水車の復元と保存活用
- 団体名
- 高原水車友の会
- 代表者名
- 平田 恵美
江戸時代末期に作られた水車が四国で唯一高松市六条町に現存している。地形や自然環境と共存してきた讃岐の文化・技術・産業を伝えていくために、水車の再稼働への整備を進めながら、道具の展示やワークショップの実施による憩いの場づくりの活動に取り組んでいる。
- 活動地域
- 香川県高松市六条町
-
No. 2
- 事業名
- 飛島観光ガイドとレジャーイベントによる飛島PR
- 団体名
- 飛島ガーディアンプロジェクト
- 代表者名
- 日置 幸
飛島は島民の90%以上が高齢者の限界集落である。飛島の魅力を実感した高校生(当時)らが中心となり発足。伝統行事のサポート、島の清掃活動を行うなど島民との継続的な接点を創出したり、島外からの来訪者向けにイベントを開催したりと交流人口の増加を図るとともに、島の伝統行事や自然が衰退しないよう、少しでも長く飛島の日常が継続するよう、活動している。
- 活動地域
- 岡山県笠岡市飛島(大飛島、小飛島)
-
No. 3
- 事業名
- 鞆の浦の大正期を代表する吉本家住宅の保存・活用プロジェクト
- 団体名
- 特定非営利活動法人鞆まちづくり工房
- 代表者名
- 松居 秀子
鞆の浦の港町には贅をつくした大商人の家々が立ち並ぶが、地域の高齢化が進み、重要伝統的建造物群保存地区外では空き家の取り壊しも進んでいる。吉本家住宅は大正期を代表する商人住宅だが、保存地区より外れているため現在まで保全活動が行われてこなかった。登録文化財制度を利用し地域を巻き込み、活用されることで地域への賑わいをもたらすための活動を行っている。そのほか持続のための後継者の育成にも取り組んでいる。
- 活動地域
- 広島県福山市鞆町
-
No. 4
- 事業名
- 地域を知り、地域に誇りを持つための「子どもが参画するジオツアー」の開発
- 団体名
- 讃岐ジオパーク構想推進準備委員会
- 代表者名
- 長谷川 修一
讃岐ジオパーク構想推進準備委員会では、地域の特性と魅力を理解した人材育成のため、子どもから大人を対象とした教育を実施し、ジオツアーやシンポジウムを通して地域の魅力を再発見し、地域に誇りを持つ仕掛けづくりに取り組んでいる。2020年2月のシンポジウムでは、観音寺市立伊吹小学校のジオ教育について発表を行った。この発表は、11月実施予定の「伊吹小学校児童が案内する伊吹島」と連携している。
- 活動地域
- 香川県全域
-
No. 5
- 事業名
- 瀬戸内海の離島集落における「生きた景観づくり」− 男木島らしい住空間存続のための取り組み
- 団体名
- 安部良アトリエ一級建築士事務所
- 代表者名
- 安部 良
100軒程度の密集した集落と瀬戸内海がつくる独自の景観が魅力の男木島。過疎化や空き地の増加により景観の維持が困難になっている一方、移住者による新しい生活スタイルも生まれつつある。男木島特有の景観を「生きた景観」として継承していくため、空き家の調査や景観づくりのための活動を行う。
- 活動地域
- 香川県高松市男木島
-
No. 6
- 事業名
- MAKE!REMAKE!ミハラダルマ
- 団体名
- RoFReC
- 代表者名
- 岡田 吉弘
三原三大祭りの一つであるだるま市(神明市)。作り手の不足で衰退が危惧されている三原の伝統民芸品である「三原だるま」が地域の特色として市民に親しんでもらえるよう、プログラミングと融合。現代技術と伝統文化をミックスすることで、小学生を中心に教育を通じての「三原だるま文化」の普及を目指している。
- 活動地域
- 広島県三原市
-
No. 7
- 事業名
- 石切りの道具づくりと石切りの技術(矢穴技法)への挑戦による地域力創造プロジェクト
- 団体名
- (個人)
- 代表者名
- 川宿田 好見
大坂城築城より様々な歴史的建造物に関わってきた歴史のある小豆島福田地区の「福田の石」。石の文化や技術の調査研究をおこない、「石とともにある場所」として、石切り体験や石工の技術に触れ合える場所を設け、技術と文化を継承していく活動を行う。
- 活動地域
- 香川県小豆郡小豆島町福田
-
No. 8
- 事業名
- 豊島KIMAMORI▲Work1〜「豊島に生きる(た)親や住まい」への島外別居子の想いをナラティブとして編み、古民家を対話空間として試験活用する〜
- 団体名
- (個人)
- 代表者名
- 小澤 詠子
豊島出身の人々でも世代間の交流が減り、文化や暮らしの継承が課題となっている。豊島の住民と島外にいる子や遺族の思いと暮らしを対話を通じて引き出し、島内外の孫子世代へ伝え繋いでいく活動。自宅ではないパブリックスペースを利用し、活発な交流と島内外のコミュニティづくりを促すとともに、福祉サービスの充実など地域産業おこしへの貢献も目指す。
- 活動地域
- 香川県小豆郡土庄町豊島家浦浜地区
-
No. 9
- 事業名
- 地域資源を活用した芸予諸島島嶼部集落再活性化のための持続的活動
- 団体名
- 日髙仁/関東学院大学+西澤高男/東北芸術工科大学
- 代表者名
- 日髙 仁
大三島は過疎化が進み、空き家が増加し、地域資源の活用と産業の再興が課題となっている。一方で、弓削島では移住者が増加し、魅力的な観光拠点ができつつある。こうした芸予諸島の離島同士をつなげ、持続的な交流を促すため、空き家や空きインフラを活用して魅力的な場を生み出すための実験的かつ実践的な活動に取り組む。
- 活動地域
- 愛媛県今治市大三島および上島町弓削島