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瀬戸内海地域振興助成成果報告アーカイブ
活動の目的
これまで社会人を対象とした「ジオサイト探訪」を実施してきているが、子どもや若年層へのアプローチはできていない。そこで今回、子どもや若年層が参加し、香川県内の魅力を幅広い年代に知ってもらうジオツアーを行った。
ジオツアーでは、ブラタモリ風なお題に沿って、大地の成り立ちから地域の文化を再発見して、地域に誇りを持つガイド法を開発し、景観だけではないその土地の物語を伝えていく新しい形のツアーを提案する。
活動の経過
1 東かがわ市親子ジオクルーズ
2020年度/東かがわジオクルーズ下見(5月24日)、東かがわジオクルーズ動画撮影(10月13日)
2021年度/東かがわジオクルーズ開催(7月22日)
2 香川県立高松西高等学校地域探究授業「ブラ☆きなし」
2021年度/地域探究授業開催(10月1日)
3 伊吹小・中学校「ジオサイト学習」との連携
2020年度/学習発表会伊吹小・中学生にむけたビデオメッセージ(香川大学特任教授 長谷川修一)(11月6日)
2021年度/教員研修(8月18日)、小学3,4年生リモート授業(10月6日)、ジオクルーズ(10月25日)、
学習発表会参加 特別講演:讃岐ジオパーク構想と伊吹島(香川大学特任教授 長谷川修一)(11月5日)
4 ジオガイド研修会
2022年1月13日/讃岐ジオガイド研修会
5 成果報告会と地域資源を活用したまちづくり講演会
2022年3月1日/成果報告会 瀬戸内海地域振興助成成果報告
伊吹小・中学校の取組み 伊吹小学校 篠原五良先生、地域資源を活かしたまちづくり講演会 講師:日本ツーリズム協会 福島大輔会長
活動の成果
1 東かがわ市親子ジオクルーズ
ジオクルーズと振り返り学習を実施し、ジオクルーズでは見どころでガイドが質問し児童に考えてもらった。振り返り学習では、クルーズの内容を補足すると共に、「なぜ東かがわに天然記念物が多いのか」について児童に考えさせた。アンケート結果で児童は、ジオクルーズで質問された答えを振り返り学習で習得できたようだった。また終了後は小学校の学級新聞、日記、感想文等を書くなど東かがわの海から見た景色に関心を持ったようである。保護者は子どもたちに「地元のことを深く学んでほしい」など野外学習で学ぶことに関心が高まった。
2 香川県立高松西高等学校地域探究授業「ブラ☆きなし」との連携
現地研修と振り返り学習を実施し、現地研修では「緩斜面の盆栽栽培」「川沿いの稲作」ができる場所の大地の特性について個々に考えさせた。振り返り学習では「なぜ鬼無は盆栽の里になったのか」を補足説明した。アンケート調査では、内容をよく理解し、「いつもの通学路で、盆栽と災害、鬼無の地名、本津川の氾濫、土地による植生の変化など、新たなことを知ることができた。」と複数人が回答し、野外で行う防災探求授業は好評であった。
3 伊吹小・中学校「ジオサイト学習」との連携
教員から、「子どもたちにも座学と野外学習のジオサイト教育を通じて興味関心が深まると思う」「地形や大地の成り立ちを郷土学習に取り入れることでより深い郷土学習が行えると思う」と感想をいただいた。ジオクルーズでは、児童・生徒たちも学年に応じて内容を理解し、「機会があれば船でまた見たい」といつもと違う授業に興味が湧いたようである。
4 ジオガイド研修会
讃岐ジオガイドの技術向上のために行った研修会では、今後研修会で学んだことを実践の場に活かしたいと考えているガイドがほぼ全員であり、グループワークで人への伝え方、ジオストーリーの作り方を学んだ。
5 成果報告会と地域資源を活用したまちづくり講演会
当委員会会員に向けて成果を報告した。講演会ではジオパークで地域を活性化するために必要なことについてご講演いただいた。
活動の課題
今回の3ヶ所では、地域の特性を考えた物語の作成、お題の設定を事前に行い、イベント当日は、野外イベントと振り返りを実施した。野外では子どもたちに考えてもらうように質問を投げかけ、振り返り学習で補足して内容の定着を図るガイド手法で参加者の理解度が増すことが分かった。
今回企画したイベントはコロナ禍によっては一般参加者を募集できない問題点があったため、2022年度は募集型ではなくモニター型にし、ジオクルーズのモデルコースを提案し、瀬戸内海の大地の成り立ちと人々の暮らしに焦点をあてて、新しいジオクルーズツアーの発信を行っていきたい。
東かがわ市ジオクルーズ絹島の柱状節理
香川県立高松西高等学校連携「ブラ☆きなし」
伊吹小・中学校連携「ジオサイト学習」