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アートによる地域振興助成成果報告アーカイブ
活動の目的
去川小学校が廃校になり、地域が衰退する状況に、廃校の新たな活用の試みとして若手アーティストの作品を展示することで、人と人との交流によって廃校及び地域の再生を目的とする。
活動の内容
5月ごろから廃校で作品展示するアーティストをリストアップ。廃校という特殊な場所での展示に積極的なアーティスト5名を選び、展示会場をうまく活用するためにも自分の作品を活かす作品制作を行ってもらった。ジャンルが違うアーティスト5名の作品展示が、廃校を活かす試みとして多様な展示の在り方を実現した。展示期間中には、それぞれのアーティストにアートの楽しさを実感するワークショップを実施してもらい、鑑賞だけでなく体感することで現代アートを身近なものとして感じてもらった。
実施場所: 宮崎県宮崎市 旧去川小学校及び周辺
実施期間: 2014年11月15日~24日、11月29日~12月7日
参加作家、参加人数
鋳金作家の杉原木三氏、映像作家の早川直己氏、造形作家の木村道子氏、パフォーマンスアーティストの成合早織氏、家具デザイナーの椅子師、ジャンルの異なる5名が参加して廃校をそれぞれのワンダーランドにしてくれる。展示期間中は約200名の来館者があった。
他機関との連携
廃校を管理しているサン・グロウ、障害者団体、地域の有志の方と連携して実施する。
活動の効果
閉ざされた廃校をいかに活性化するかという観点から、今回5名のジャンルの異なるアーティストの作品を展示することで、廃校がアート空間として蘇ることになり、アートを活用した試みが可能であるということを実感することができた。また、地域内外の方に鑑賞してもらい、アートを活用することで、人と人がつながり、地域の再生にもつながるアート活動であると理解してもらうことができた。
活動の独自性
5名のジャンルの異なるアーティストに廃校の空間を提供し、それぞれの独自性を活かしたアート空間に変容させてもらうことで、廃校が新たに蘇る。特にパフォーマンスアーティストの成合早織氏は、作品を日々増殖させ、廃校に作品を形跡として残す試みを実施する。映像作家の早川直己氏の創りだす映像と音とのコラボは、理科室という空間に天井・壁・床に投影された映像で独特な空間世界を創りだした。造形作家の木村道子氏は、竹という地域で増殖して困っている素材を使って、独自のインスタレーション作品を作り展示する。
総括
今回の事業目的である、廃校をアートによって活性化するという初期の目的は、5名のアーティストの独自の世界を展示することによってある意味達成していると思うが、地域内外の住民を巻き込んだアート作品制作やワークショップによって、定期的に継続的な作品制作を実施することでより地域と密着して地域の再生や活性化につなげようという初期の目的は達成しているとはいえない結果になった。よって、課題が明確になったことは、次につながる結果となった。