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アートによる地域振興助成成果報告アーカイブ
活動の目的
江戸時代に無縁仏を供養するために盛んに行われたという「大阪七墓巡り」。この失われた幻の祭礼を復活させることで、大阪という都市の持つ記憶、文化、物語を掘り起こす。
活動の内容
終戦記念日の8月15日に大阪七墓巡りを決行した。神主、アーティスト、役者、パフォーマーといった多彩な参加者約50名とともに、深夜から朝まで約30キロの巡礼を実施し、さらに七つの墓地跡では「語りパフォーマンス」による供養を行った。
また10月15日には糸島市の「糸家」にて文化生態観察者・大澤寅雄氏、振付家の手塚夏子氏と七墓巡りや日本全国各地の盆踊りの映像を元にトークイベントを実施した。
実施場所:大阪府大阪市、福岡県糸島市
参加作家、参加人数
文化生態観察者の大澤寅雄氏、振付家の手塚夏子氏が参加。巡礼の参加人数は50名、トークイベントの参加人数は20名で計70名。
他機関との連携
應典院(大阪市)、糸家(糸島市)
活動の効果
大阪七墓巡りに聖地巡礼マニアの外国人が参加するなどして活動の認知が広がり、ワールドワイドな展開になってきている。世界の巡礼と比較検証しようというプロジェクトも立ち上がってきた。
大澤寅雄氏、手塚夏子氏の参加によって、創作盆踊りワークショップを行うことになったのも今回の活動の効果といえる。
活動の独自性
もはやすでに失われてしまった祭礼を復活させるというプロジェクトで、伝統のエトス(型)などがないので創出する面白さがある。さらに無縁仏を供養するという祭礼であったので、無縁の人たちが集えるという可能性を有している。どんな人でも参加できるという敷居の低さはこのプロジェクトの最大の独自性といえる。
総括
例年は昼間に巡礼を実施しているが、今年は初めて深夜から早朝にかけて、徹夜で巡礼を行った。無謀な企画だったが、参加者が集まったことが企画者としてはありがたいことであった。
七墓巡りの認知はどんどんと広まっていて、アート関係者、宗教関係者、まちづくり関係者、観光関係者などの連携・連動が生まれてきているのも面白い。いろいろな分野を横断するプロジェクトであるので、こうしたネットワークが広まれば、さらに飛躍できるのではないかと期待する。