アートによる地域振興助成成果報告アーカイブ

長者町まちなかアート発展計画(2014年度活動)

長者町まちなかアート発展計画

実施期間
2014年4月~2015年3月

活動の目的

市民が主体となり、まちに関わる様々な立場の人々と協働しながら、現代アートやパフォーミングアーツを行うことで、コミュニティー間の新たな関わりを生み出し、地域社会の活性化へと繋げる。

活動の内容

夏に、まちに関わる様々な団体や地域の飲食店と協働し、「真夏の長者町大縁会」を開催。まちのクラフトビール店に協力いただき、長者町で採れたはちみつを使用したオリジナルクラフトビールの製作を行った。また、長者町のビルや路上で、トークイベントやパフォーミングアーツ、音楽等をビールとともに楽しめる「長者町BEER ジャンボリー」を開催。
年間を通して、まちの現在までの動きを探るトークイベント『今どんな感じ?長者町シリーズ』の開催。冬には「押忍!手芸部」のワークショップを行った。
実施場所:愛知県名古屋市中区

参加作家、参加人数

岸井大輔、鈴木一郎太によるトークイベントの開催。森内清敬、加藤吉樹によるアラブ音楽演奏。
ダンサーの三輪亜希子、杉山絵理と演奏家の橋本知久による、パフォーマンス。「押忍!手芸部」による部活の開催。年間を通して1,500名程度の来場・参加があった。

他機関との連携

長者町アートアニュアル実行委員会、長者町ハニカム計画、NPO法人まちの縁側育くみ隊、23 Craft Beerz Nagoya、PLACE LA BON

活動の効果

まちづくりの活動で作られた歩道のウッドテラスを活用し、路上でのパフォーマンスを行ったこと。長者町のビルの屋上で採れたはちみつを使用してクラフトビールを作ったことで、地域の個性的な活動を知ってもらうことができた。プロジェクトを通して長者町に関わる様々な団体同士が協働し、地域の方々との交流を図ることにより、都心部で失われつつあるまちに関わる人の繋がりが生まれている。

活動の独自性

自らの生活の周辺を少し豊かにするような、アートを生業としていない一般市民がまちとアートと人とを繋ぐ活動。その活動の中でアートやまちの魅力を発信し共有することによって、各個人から地域の人々、参加者といった周囲の人々へと広がる、ゆるやかで自発的な地域の活性化へと繋げていく。一過性のプロジェクトではなく、より日常に近いところでのまちに根ざした継続的な活動を目指している。

総括

夏の企画では開催日が大雨となることもあったが、製作したビールの評判も良く、地域のみなさんにも喜ばれた。繰り返して開催してきたことでイベントが地域に定着し始め、リピーターが現れたり近隣の方も長居をしていくようになった。
年間を通して開催したトークイベント、“いまどんな感じ?長者町”シリーズでは長年まちづくりに関わってきた地域の方からお話をうかがい、新しく長者町に興味を持ち始めた人達にとっても、まちの様子を知ることができる機会となった。今後も継続的に地道な活動を行っていきたい。