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アートによる地域振興助成成果報告アーカイブ
活動の目的
福島から文化を発信していく、福島をポジティブな場所に変えていくということを目的に、震災後の福島でフェスティバルを中心にさまざまな活動を続けてきた。原発災害を契機に生まれたさまざまな問題に継続的に向き合い、立場や考えの異なる人々が集い、語らう場を作り、福島発の文化を発信していくことがねらいである。
活動の内容
◇「盆バンド」ワークショップ
・ 5月9日、6月5日、7月5日、7月31日、8月14日 福島市音楽堂他
(盆バンド=本年度結成されたプロアマ混合の盆踊りのためのバンド)
◇「フェスティバルFUKUSHIMA!2015納涼!盆踊り」
・8月15日 福島市街なか広場
プロジェクトFUKUSHIMA!の象徴である大風呂敷を会場に敷き詰め、色とりどりの飾りを施したやぐらを中心にオリジナルの盆踊り祭りを開催。福島市在住の音楽家長見順がプロアマ混合の「盆バンド」を結成し、「大友良英スペシャルビッグバンド」とともに盆踊り曲を生演奏した。盆踊りに先立ち、ゲストによるライブを行い、祭りを盛り上げた。
実施場所: 福島市街なか広場、福島市音楽堂、福島大風呂敷作業場
参加作家、参加人数
出演アーティスト: 大友良英スペシャルビッグバンド、盆バンド、長見順、岡地曙裕、テニスコーツ、珍しいキノコ舞踊団、茂木淳一、山木屋太鼓、中里順子
参加人数:3,000人
他機関との連携
福島県、福島市、福島市商店街、任意団体「FOR座REST」、旅館清山などと連携して行った。
活動の効果
今までも多くのボランティアスタッフの協力のもと、フェスティバルの運営を行ってきたが、今年は福島市を中心に活動している任意団体「FOR座REST」の大きな協力をいただくことができた。さらに県内の幾つかの地域より「盆踊り」を開催したいとのお声をいただくなど、つながりを実感できた年となった。
また、今年度結成した「盆バンド」は今後に向けての大きな可能性を期待でき、さらに充実した活動を行っていきたいと考えている。
活動の独自性
たくさんの人たちの手で演奏し、歌い踊る私たちの盆踊りの中で、フォークダンスのように隣り合った人と手をつないで踊る場面がある。その祭りの会場に敷き詰められる色とりどりの大風呂敷は、日本各地から送られたさまざまな布を、集まったボランティアの手によって縫い合わされたものである。多様な価値観を多様なまま認め合う姿勢を体現するような、震災後の福島だからこそ生まれた文化を、日本全国、世界に向けて発信していきたいと思う。
総括
「盆踊り」は2013年から行っている。3回目を迎えた今年度は「盆バンド」を結成したり、一般からの出場者を募ってのど自慢大会を行ったりと、新しい試みを取り入れたが、全体的には昨年度までと、それほど内容の変化を持たせることができなかった。しかし、今年度は地元の団体や人々からこれまで以上に協力を得ることができ、地元に根付いてきたと実感できるフェスティバルとなった。
5回目のフェスティバルを開催できたことは何より良かったことである。続けていくことはいろいろな面で苦労が多く、これからも困難があると予想されるが、地元や県外の方々と協力し、可能な限り続けていきたいと思っている。
福島風呂敷工場での作業のようす
今年度結成された「盆バンド」の演奏の模様
手をつないで輪になって。最大に盛り上がる場面