アートによる地域振興助成成果報告アーカイブ

近代化遺産アートプロジェクト 生野ルートダルジャン芸術祭2016

生野ルートダルジャン芸術祭実行委員会

実施期間
2016年10月25日~10月30日

活動の目的

明治近代化のモデル鉱山となった生野鉱山に残された鉱山町独特の文化や芸術を全国に向けて発信していくことを目的として、近代化遺産を活用したアートプロジェクトを地域主導で開催する。

活動の内容

本事業の開催目的は鉱山町独自の文化や芸術を全国に向けて発信していくことであるが、2016年度の開催では「出逢う My story of the Mine」をテーマに、作品制作のために滞在するアーティストや外部から訪れた来訪者と地域住民が交流する機会を作ることも重視する。作品制作ではアーティストと地元住民が協働して作品制作を行い、地域に残された価値を再発見していく機会とする。また、制作前には地元ガイドとアーティストがまち歩きツアーを通じ、鉱山のストーリーや外からの視点を共有してもらう。芸術祭期間中はガイドによるまち歩きを開催することで地域の魅力を知る機会も作る。
実施場所:兵庫県朝来市生野町口銀谷・太盛・奥銀谷地域

参加作家、参加人数

●アートディレクター:北夙川不可止
●参加作家:アートDE遊ぼう、宮本洋平、下田優里、朝岡あかね、滑川みさ、高田雄平、村岡亮、黛真美子、団地家屋上流、佐川好弘、前畑温子
●参加人数:1500名

他機関との連携

開催地の朝来市、地元NPO法人、信用金庫、鉱山観光会社、観光協会などと連携して事業を実施した。

活動の効果

生野鉱山と鉱山町には多くの近代化遺産が残されており、その景観は国の重要文化的景観に選定された。しかし、地域住民の近代化遺産に対する関心が高いと言えない。本芸術祭を通じて地域住民とアーティストが協働し、地域外の人と交流することで地域に残された近代化遺産の価値・魅力に気付き、シビックプライドの醸成につながった。

活動の独自性

生野のように鉱山遺産を有する地域の課題は鉱山管理会社との関係性である。本事業は過去3回の開催を通じて、良好な関係を築くことができている。
地域住民・アーティスト・管理会社が協働することで地域に残された近代鉱山としての価値を再検証し、芸術祭という手段を通じて、近代化遺産という未来に手渡すバトンをブラッシュアップする機会を作っている。

総括

「鉱石の道」「銀の馬車道」の結節点である生野鉱山の近代化遺産を利活用し、アートの力を借りてその魅力を伝えるべくはじまった生野ルートダルジャン芸術祭の普遍的なテーマに加え、第5回では、「出逢う My story of the Mine」をテーマとし、当日、生野町の魅力であるワンダースポット(地域資源)20カ所を掲載したパンフレットを生野町散策マップとして配布することで、来てくださった方に、芸術作品のみならず、生野町に点在する鉱山町ならではの魅力に出逢ってもらう芸術祭にすることができた。

  • 佐川氏の作品。日用品をラケットに見立てて卓球

  • 黛氏の作品。鉱石精製の過程で生まれるズリを用いた

  • 滑川氏の作品。生野地域の木材とカラミを用いた