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- 【自主・共催助成】大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ2018(平成28年度事業)
アートによる地域振興助成成果報告アーカイブ
活動の目的
過疎高齢化が進む越後妻有地域内において、地域に内在する価値を、現代アートを媒介して掘り起し、その魅力を高め世界に発信し、地域再生の道筋を築くことを目的とする。
活動の内容
今年度から芸術祭ブランドを利用した通年誘客の取り組みとして、春・夏・秋・冬とそれぞれ期間を設けて、普段は閉館している空家・廃校作品の限定公開や、屋外作品の公開、各企画展の開催、イベント・ワークショップなど、さまざまな企画を行った。主要な企画として、春は宿泊できる「アートの宿」、夏はキナーレでの「水あそび博覧会」、秋は「グランピング」、冬は雪とアートを掛け合わせた「SNOWART」と「越後妻有雪花火」などを開催した。
実施場所:新潟県越後妻有地域(十日町市・津南町)
参加作家、参加人数
夏のまつだい「農舞台」での企画展では、石塚まこ、礒﨑真理子、上野雄次、内海聖史、レアンドロ・エルリッヒ、大巻伸嗣らが作品を展開した。冬の「SNOWART TRAIL」では、雪道トレッキングのルートにマーリア・ヴィルッカラ、林舜龍、高橋匡太らが作品を展示した。
他機関との連携
特定非営利活動法人越後妻有里山協働機構とは、夏・冬の企画展、イベントの開催を連携して実施した。新潟県からは大地の芸術祭事業の実施に関して側面的な支援をいただいた。
活動の効果
四季を通じた企画展を開催することで、季節ごとに移り変わる越後妻有の魅力を発信することができた。それらに携わった地域住民と来場者との交流ができ、金銭的な経済効果のみならず、都市部との交流によって過疎地域の活性化や地域コミュニティーの再生などの効果をもたらすこともできた。2018年の芸術祭本番の大きな広報効果にもなったと感じる。
活動の独自性
大地の芸術祭事業は、現代アートをキラーコンテンツとした地域ブランドの確立の先駆けとして成長してきた。単なるアートイベントではなく、国・地域・世代ジャンルを超えた人々の交流と協働によって新たな価値が見いだされ、過疎高齢化の進む地域に誇りを取り戻すきっかけとなっている。こういった取り組みが、地位活性化のモデル事業として全国から注目を集めている。
総括
四季の企画の効果もあり、芸術祭本番年の年を除けば大きく集客を伸ばすことができた。特に夏の企画展時(39,184人)は、16日間ほどの開催だったにも関わらず、2014年の8月ひと月分の入れ込み客数(35,104人)を大きく上回ることができた。「大地の芸術祭」のブランド力の強さを実感することができたと同時に、越後妻有の里山の魅力や地元の住民のおもてなしの温かさなどを、都市部からの来場者に知っていただくことができたと感じている。大地の芸術祭第7回展に向け、さらなる魅力の発信と、ハード面、ソフト面ともにお客様を心から歓迎できる芸術祭を企画、構成していくため、今後とも大地の芸術祭事業への格別なご理解とご支援をいただきたい。
作品をその場で購入できた
「叢-小田康平の多肉植物-」親子で楽しむ姿が多く見られた「水あそび博覧会」
冬の夜空を彩った「越後妻有雪花火/ Gift for Frozen Village 2017」