活動レポート
2023年3月31日瀬戸内助成
Vol.16 瀬戸内海の景観と良好な環境を保全し創造する、空き倉庫地活用の「海の design コミュニティ」プロジェクト(UME プロジェクト)活動紹介
■UME プロジェクト 事業について「誰でも来られる地域の居場所」づくりを空き家利活用で活動する団体として2019 年 11 月に発足しました。2020 年 10 月より再生リノベーションを行い、ワークショップも開催(2020 年 3 月の 2 日間の延べ75 名の参加)。2021 年 4 月末で再生事業を完了(総額 800 万)、2021 年 5 月より「居場所」を開設・運営。教育機関や他団体と連携し、地域の子どもの情報を共有しながら活動しています。フードバンク事業も行っており、学習支援も昨年度より実績があります。
■活動紹介
人口減少率が半世紀で50%を超え、浦崎地区の持つ豊かな海洋文化への継承が課題となっています。空き家・空き倉庫を再生リノベーションし居場所として利活用された、地域の多世代交流と関係人口創出の場である「UMEhouseうらしま」。その特徴を活かし、海洋に関わる文化継承と地域資源の再開発に取り組むとともに、その魅力を外部にも広く発信する活動をしています。
地区の高齢化率から、今後の地域における生産年齢人口のさらなる減少が予測されるとともに、今後も増加する退職後の高齢者の社会参画への機会創出が求められることとなります。地域人材が活躍しながら外部人材との交流を行い、関係人口の増加と移住促進を図る事で、まちづくりへの主体的な参画を果たす若者世代を育てる事を目的としています。
多様な世代の視点・多様な人財の視点から、地域で継続的な海洋環境デザインをUMEプロジェクトのコンセプトにしています。浦崎地区の持つ瀬戸内海海洋環境文化を地元尾道市立大学美術学科学生ボランティアさんの協力を得て、アートで表現・体現しながら、成果を広く発信しています。
空き家再生リノベーションを経て、今年度は、敷地内の「空き倉庫」リノベーションに取り組み、地域住民参画のもと、扉を制作し、その扉へ、美術学科学生ボランティアさんとこども達のコラボレーションで、アート作品に仕上げました。
来年度は、再生した空き倉庫を使って、美術学科学生さんたちの「襖アート」プロジェクトを始動し、美大生6名による「作品展」も開催予定です。
扉のアート制作の様子
扉のアート制作の様子
瀬戸内地域のまちづくりのモデルケースになり得るよう、アートを通じて海洋環境教育プログラムや多様な人財とのコラボレーションをし、「こども」を真ん中においた地域づくりを構築。「魅力ある瀬戸内地域のまち」として、若い世代・子育て世代の移住・定住を促進する成果に繋げています。
プロジェクトの成果を「みなとラボ」をはじめとする海洋環境関係団体を通して発信することによって、プロジェクト参画者としての関係人口の創出、移住促進のための空き家再生リノベーションをし、プロジェクトを通しての移住希望者を増やす一助になればと思います。
■今後の展開
UMEプロジェクトの活動を持続可能なものとし、理念を共有する人材を育成していきます。これからの地域の未来に向けて多様な世代・多様な人財と持続可能な地域社会の構築に取り組み、「質の高い教育をみんなに」「まちづくり」「海の豊かさを守ろう パートナーシップ」をテーマに、「住んでよし」「訪れてよし」の地として広く発信していきます。「海のdesign」をコンセプトに商品開発やアート作品展示などができる「空間」での共同体事業に繋げていきたい。
(UMEプロジェクト 髙橋真理子)
■UMEhouseうらしま
HP:https://umeproject.jimdofree.com/