島で働く人たち 

( VOICE )R.Kさん(美術館運営・地域支援部 犬島セクション)

/ 財団での職歴 /

2021年
直島 李禹煥美術館で美術館運営業務や販売担当 に従事
2022年
上記に加えANDO MUSEUMの施設担当
2023年
犬島 販売、美術館受付、犬島「家プロジェクト」整備に従事

自分と向き合うことのできる場所で働く。

Q1)ここで働こうと思ったきっかけを教えてください。

きっかけは豊島美術館でのアルバイト経験です。1ヵ月と短い期間ではありましたが、そのなかで地域の方との関わりや島の豊かな自然に触れ、瀬戸内での生活に憧れを抱くようになりました。私は転勤族の家庭で育ったので、地元と呼べる場所がなく、幼い頃から地域に根差した暮らしを羨ましく感じていました。そのため仕事においても、暮らす場所、そしてコミュニティに重きを置いて就職活動をしていました。
また、瀬戸内という場所が都会とは物理的に距離があることも大きな魅力でした。私にとっては、世間の流れの速さに惑わされず、ゆっくり自分自身や誰かと向き合える場所は重要で、そうした意味でも緩やかな時間が流れる瀬戸内の島々は理想的な環境でした。

Q2)どんな仕事をしていますか

犬島は少人数チームなので、職員全員で協力しながら業務にあたることが多いです。私は主に商品販売や運営マネジメントを担当しています。商品販売では、美術館のコンセプトを踏まえつつ、ショップのディスプレイ作りから、他部門と協力しての新商品の開発などを行っています。ショップの売上はお客様の満足度の指標でもあるため、自分が取り組んだ施策の結果が数字として表れることにやりがいを感じています。運営マネジメントでは、オペレーション整備やスタッフ指導、鑑賞プログラムの実施や施設メンテナンスまで、美術館の現場に関わる業務全般が担当です。どの業務においてもそうですが、与えられる仕事を遂行するというよりも、自ら課題を抽出し解決策を考えるという場面が多く、仕事において基礎的な発想力が鍛えられていると感じます。何よりお客様の声を直に受け取れることも、現場仕事の醍醐味です。作品や島に対してポジティヴな感想をいただける瞬間が、やっぱり1番嬉しいですね。

Q3)ここで働くことの魅力は何ですか

犬島での活動には、島の方々との共同関係が欠かせません。そのため地域活動をするうえでの、面白さと難しさの両面を、身をもって実感しますし、それこそが犬島で働くことの魅力だと思っています。美術館のお庭の手入れをしてくださっている方々や、開館当初から美術館のガイドをしてくださっている方など、犬島では地域の方が作品の語り部となってくださっています。その場所で生きる人々と共に歩むという実感は、犬島ではより一層強く感じられるのかもしれません。

Q4)あなたにとっての「 Benesse=よく生きる」とは何ですか?

まだ答えは見つかっていませんが、こうした問いを立て続けることが大切だと感じています。都会で暮らしていれば「よく生きる」について考える機会すらなかったかもしれません。企業理念としてそれが掲げられていることは、福武財団の魅力の一つだと思います。

( FLOW )一日の流れ

8:10
出社 朝礼や開館の準備を行います
9:00
開館 ツアーや接客、合間に事務業務など行います。交代で休憩を取ります
16:00
閉館 片付けやレジ締めなどの閉館作業を行います
17:10
退勤 終礼後退勤し、17:15の宝伝港行きフェリーに乗船