瀬戸内海地域振興助成成果報告アーカイブ

古民家民宿とおもてなし料理の研究

古民家民宿 やかた船 髙島八重美

活動の目的

塩飽諸島の中心地本島には国の重要伝統的建造物群保存地区がある。この貴重な文化財が高齢化や過疎化に直面し、観光の町としての維持が困難になってきている。観光客を増やすために、地区内の古民家民宿を活性化してにぎわいを創出するとともに、文化力向上を目指す。

活動の経過

本島は瀬戸内国際芸術祭2013 秋の会場となった。
開催3カ月前の7月、偶然丸亀市教育委員会の紹介で、文政6年(1823 年)築で190 年が経過し、昭和18 年より空家となっていた隣家の古民家を譲り受ける運びとなった。そこへ芸術祭実行委員会より165番「仏教の味わいアイスクリーム」喫茶店の提供要請があり、突貫工事でリフォームした。これは今年度の活動計画にはなかったことであり、民宿事業を通常通り営業しながらであったので、大幅に負荷が増して奮闘の毎日であった。
民宿の補修については、以前より申請してあった町並み保存計画の一環として国の補助金が受けられることとなり、外壁、外装をリフォームし、お客様の快適性が向上した。
食の洗練化や菓子の研究開発、お客様の体験プログラム等は、ほぼ計画通りに進行したが、潮干狩り体験のみ、アサリの絶滅に近い不漁のため実行できなかった。

活動の成果

芸術祭の受け皿として、食糧と場所の確保等団体客の対応に頑張った結果、大きな貢献ができたと確信している。165番アイスクリームの販売も毎日早々と売切れになり、大変好評であった。
山菜採り、野菜や果実の収穫等の体験プログラムは、経験を重ねて受け皿となる島内の人脈を確立することができて、お客様への臨機応変なサービス提供が可能となった。

活動の課題

芸術祭の恩恵を維持していくため、民宿のさらなる質の向上をはかり、お客様の満足度向上に、日々精進する。